一般的な基礎を並べた書籍ではなく、具体的な不動産投資の有意義なHow toが記載されていました。特に後半は全て節税対策になっており、考えうる節税は全て記載されていました。
1. 物件選別の極意
・1件目は中古戸建てがお勧め(供給の割に需要が高い/高利回り/入居期間長い/入居者が自主的に補修してくれる)。その場合自主管理が良い。
・スケールを目指すなら木造アパート
・人口密度は2000人/㎢以上の市町村
・収益価格vs積算価格。積算価格を重視すべし。銀行はほとんどの場合積算価格を見ているから。
2.手残りを永遠に生む物件を一瞬で見抜く方法
・戸建ては大抵耐用年数を超えているから土地値で買う方法が手堅い
・積算価格の計算方法
- 土地値:相続税路線価×平米数(倍率地域の場合は倍率をかける)
- 建物価格(木造/軽量鉄骨):平米14万円×延べ床面積-減価償却
- 建物価格(鉄骨):平米15万×延べ床面積-減価償却
- 建物価格(RC):平米20万×延べ床面積-減価償却
- 積算価格: 土地値+建物価格
・銀行は積算価格×0.7を融資額にする場合が多い
・指値が通りやすいのは相続物件。売主は10ヶ月以内に相続の存在を申請する必要があるため。
・駅からの距離は2km以内がいい目安。2km以上だとバスが必要になる
・賃貸需要は地元の不動産屋に電話で聞く
・繰上げ返済はせず別物件を購入すべし。金利より利回りの方が高いから
・戸建てはリフォームは最低限にして入居者の方で自由にやらせる方法が有効
3.本当は教えたくない手残り大幅アップのための税金の秘訣
・キャッシュフローでしっかりと利益が期待できるのは、新築10%,中古15%
・返済比率は50%以上にすべきではない(手残りのキャッシュフローがほとんど出なくなるから)
・新築ワンルームマンションは投資物件として崩壊している(積算価格が販売価格の半分以下)
・銀行返済方法は2つ。 →元金均等返済: 元金返済額一定。最初が1番返済額が大きいが、支払利息は最小限になる →元利均等返済: 返済金額一定。毎月の支払いは一定。支払利息は大きくなるので銀行はこっちを勧めてくる
4.税理士大家さんが現場で使っている節税の奥義
・法人化が最も節税効果が高い →出張費は払った法人は経費になり、もらった個人は収入になる夢のような制度(旅費規定を定める必要有)
・旅行先で物件視察をした証拠(物件の写真,不動産屋の名刺)があれば、その視察に費やした割合分だけを経費にすることが可能
・土地建物比率は減価償却費計上額にダイレクトに影響してくるので、なるべく建物に比重をかけて割合を大きくするのがコツ
・機能回復(原上回復)工事であれば、形式的基準を超える場合でも資本的支出ではなく修繕費として計上できる
・役員給与を多めに払い、小規模企業共済とidecoをやる
1人会社で不動産購入の税金を超有利にする方法
・課税所得400万になったら(もしくはなる予定なら)法人化すべき・最初は合同会社が色々お得
住宅ローンによる恩恵
- 住宅ローン控除後も、ローン支払い利息,水道光熱費,固定資産税,減価償却費は10%経費計上できる
- 年収775万円以下であれば最大50万円の給付が受けられる
中古物件の消費税の還付を受ける方法
- 法人化して金地金の売買をすると、中古物件の建物分の消費税が還付される