マーケティングのアイディアとN1の意味
アイディアとは
- アイディア: 独自性×便益性があるもの
- 独自性: 他にはない特性
- 便益性: 顧客が買うに値する価値
- どちらも満たさなければ、それはアイディアではない
- 差別化≠アイディア。差別化はコモディティの中で差を出していく意味も含まれる
プロダクトアイディアとコミュニケーションアイディア
- プロダクトアイディア: 商品やサービスそのもののアイディア
- コミュニケーションアイディア:商品やサービスを認知してもらうためのアイディア
- コミュニケーションアイディアはプロダクトアイディアに完全に従属する。つまりプロダクトアイディアに価値がなければコミュニケーションアイディアだけでは伸ばせない
N1に絞ることを恐れない
- 1個人から複数人になればなるほど実態が見えにくくなるし思考が浅くなる
- 統計学等を用いた論理的な分析は、最大公約数的なマーケティングを行うことができるが、エッチのない誰も熱狂しないサービスとなる。これをマス思考と言う。
- N1分析によりニッチ化すると言う意見もあるが誤りである。世の中にあるほとんどのサービスは、特定の1人を喜ばせること、幸福にすることを起点としている。特にオーナー会社では、自分の作りたいものを作って、結果的に会社が大きくなったと言う事例がとても多い。
- N1分析でロイヤル化した際の重要なきっかけを徹底的に深掘ることこそが重要
顧客ピラミッド
- 最も汎用的で包括的に捉えられる顧客セグメント5つ
- ロイヤル顧客/一般顧客/離反顧客/認知・未購買顧客/未認知顧客

- 3つの質問で分布できる
- ①〇〇なサービスで知っているものを答えよ
- ②これまでに買ったことがあるか?(これまでに使ったことがあるか?)
- ③どのくらいの頻度で購買しているか? (どのくらいの頻度で使っているか?)
- セグメントの解像度をさらに上げるために、「行動データ」と「心理データ」の両面を分析し、セグメント間のギャップを見る
- 心理データ:顧客の頭の中にある認知やイメージ
- 5つの質問で心理データを取る
- ブランド知ってる?
- このブランド使いたい?
- どんなことができると思ってる?
- いつもどんなメディア使ってる?
- ブランド認知経路は?
- 初回利用動機とロイヤル化動機は異なることがほとんどだから明確に分けてインタビューする
- 会議室でワイガヤ作るカスタマージャーニーは想像で平均的ゆえ、そんな顧客は存在しない。N1をその人以上に理解して徹底的にカスタマージャーニー化する
- ロイヤル顧客10人にN1分析を行えばメインのナーチャリングルートは大体わかる
マーケティングプラン
- ロイヤル化のプランとして、会員制度によるポイントプログラムは有効だが、これらは貨幣価値のバリュー提案である。目指したいのは、こういう理由でこのブランドが良いと言うような明確な便益訴求により、ブランド需要自体を作り上げること。
顧客ピラミッドに9セグマップ分析を加える
- 顧客ピラミッドへブランド選好の有無を加味する必要がある。なぜなら、競合ブランドダイナミックに買い回っている可能性があるから
- 未認知以外の顧客ピラミッドの4つのファネルをブランド選好の有無(積極/消極)で8つに分け、それに未認知を加えた合計9つのセグメントに分ける

- ブランド選好を分けるための質問は「当該カテゴリにおいて次回に購入/使用したいブランドはどれか」
- 左から右への移動が顧客数の増加
- 下から上への移動がブランディングの効果
スマートニュースのN1分析
- 変遷
- リリース当初は、ネット上のニュースや情報がスマホでどこでもまとめて読める。初のニュースアプリと言う独自性で顧客を獲得したが、競合の追随により独自性を薄められニュースアプリ自体がコモディティー化した。顧客獲得が難しくなり、新しい成長戦略が必要とされていた。
- 入社前で以下の調査を行った。


- 競合に対して、認知率は劣っているものの、ロイヤル顧客化のコンバージョン率は高い
- 認知を競合波に引き上げながら、認知から使用経験のCVRの強化が優先される。
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